2008年4月1日火曜日

April Fool

日本に根付いたのか、根付いていないのか。
そんな、エイプリル・フールのお話。

今年は、日本における2大検索エンジンのYahoo!JapanとGoogleがそれぞれ、エイプリル・フール特別企画を行った。なお日本では、Googleのエイプリル・フール企画は初参戦とのこと(米国では2000年より継続的に行っているという)。

そのGoogleのネタが「ダジャレサーチ」というもの。「国内線」と検索すると、「おもいしろいけどシツコクナイセン」と、ちっとも面白くないダジャレ(笑)が検索結果に出てくる。(もちろん、4月1日限定)
しかし、ダジャレのセンスはともかく、「検索」という同社の最大の商品を、そのままエイプリル・フールにしてしまうところがGoogleらしく、そのセンスには脱帽だ。

対する日本の王者Yahoo!Japan。これまたYahoo!Japanらしく、日本の一般大衆が喜びそうな企画。トップページがインベーダーに侵略された・・・という設定で、トップページがガラガラと崩れたと思ったら、タイトー社のインベーダーゲームの画面が現れ、そのままゲームが楽しめる。

この2つの企画、それぞれが「らしさ」を競っていて面白い。
Googleの企画は、そのページ画面と同じで、シンプルで控えめだけど、「知る人ぞ知る」的な面白み。
Yahoo!Japanの企画は、情報満載でサービスたっぷりのページ構成と同様、派手なアクションとエンターテイメント性がたっぷり。

前回の投稿で、ブランディングにはコミュニケーションだけでなく、商品そのものも重要・・・という話をしたが、両社にとって、こうした企画は期間限定の商品のようなものでありながら、コミュニケーションそのもの。まさに、エイプリル・フールという機会を狙った重要なブランディングでもある。

マーケティングを少しでも齧った人は、マーケティングの4Pという言葉を聞いたことがあろう。Prouct, Price, Promotion, Place の4つである。(ちなみに、Promotionはコミュニケーションと同義で使われることが多い。)

しかし、基本的には消費者に対するサービスが無料で、究極的にはインターネットという場所を問わないサービスを提供する両社にとって、Price と Place 以上に、Product と Communication の重要性は非常に高くなる。(もちろん、携帯市場における両社の争いなどは、両社の戦略上、極めて重要なPlaceを巡る争いではあるが)たかがエイプリル・フールのお楽しみ企画ではあるが、こうした取り組みはこの2社にとって、ブランディングの観点から、実は非常に重要な取り組みなのである。

さて、今年のエイプリル・フール。
あなたは、Yahoo!Japan とGoogle、どちらに軍配を上げるだろうか?

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